温存手術は可能?乳がんの全摘出との境界線。

嫁さんの乳がんの手術から3週間が経ちました。

一時は心配になった、脇の下の手術した部分に貯まった水も、ようやく落ち着きつつあります。

この傷口は、脇の下のセンチネルリンパ生検の傷口。

幸いな事に、嫁さんの乳がんは早期発見により、小さくて、温存手術が可能でした。

左乳房の方の傷口もそれほど大きくなく、見た目としても少し窪んでいる?くらいの術後の状態です。

早期発見だったからと先ほどは触れましたが、実は早期発見でステージも0や1の場合でも、温存手術ができず、全摘出になる場合があります。

そのボーダーラインはどこなのでしょうか?

全摘出か温存手術か?

乳房温存手術が可能な条件は主に

・しこりが3センチ以下。

・病巣が広がっていない。

・術後の見た目(美容的な仕上がり、整容性)が良いと予想される。

・術後に放射線治療が可能。

といった感じ。他にも術前の薬物療法でしこりが小さくなり、温存手術が可能になる事も、少ない事例ですがあるようです。

逆に温存手術が適用にならないのは、しこりが大きい、石灰化が広範囲、放射線治療が行えない、美容的な仕上がりが悪いと予想される、そして患者さんが全摘出を希望した場合です。遺伝性の乳癌である事がわかった場合にも、全摘出となります。

乳房温存手術の方法。

乳房温存手術は、しこりの部分とその周囲1〜2センチを円状に切除します。

術後の乳房の変形も少ない手術ですが、がんの取り残しのリスクがあります。

そのような事にならないよう、画像診断で癌の広がりや大きさ、位置を正確に確認します。

手術中に切除した組織の迅速診断が行われ、癌の広がりが見つかった場合には、全摘出に切り替わる場合もあります。

これも心配な所ですね。

温存手術だと思っていても、麻酔から覚めたら全摘出に変更されていた。

女性としてはかなりショックです。嫁さんも覚悟をしていましたが、もしも本当にそうなっていたら、悲しみは隠せなかったでしょうし、やはり実は不安だったと術後に話していました。

それから詳しい病理検査が行われ、ここで取り残しがわかると追加の手術で全摘出になる場合もあります。

ガイドラインに沿った手術方法を。

女性としては、できる限りは温存手術を選択したい事だと思います。

病院としても、執刀するお医者さんも、できるだけ患者さんの希望に沿えるように努力してくれる事でしょう。

しかしながら、無理に温存手術にしてしまうのはいかがでしょう?

ガイドラインに沿った治療は、標準治療とも言われ、なんだかありきたりな治療にも聞こえますが、1番確実な治療です。

現在は、乳房の再建手術も保険が適用になりました。

乳癌になってしまった人の環境も、以前よりもかなり明るくなっています。

ご本人の気持ちは計り知れませんな、治す事を1番に考えて治療法や手術方法を選んでください。

乳癌で保険金が支払われました!入ってて良かった医療保険の選び方。

さて、前回は公的な制度を利用して、医療費の支払いを少なくする方法をお伝えしましたが、民間の医療保険は加入していますか?

これまで大きな病気や怪我も無く、保険を使った事がありませんでした。

子供も生まれて2年が過ぎ、節約のためにも保険の見直し、不要な保険の解約などを考えていたところでの乳がんの発覚でしたが、癌という病気になると、本当に保険には助けられました。

健康でいるに越した事はありませんが、これまで払った保険料よりも多くの支払いかあったり、その後の支払いが免じになったり、保険が黒字になり、得する人も多いですね。

加入していた保険の種類と内容。

嫁さんは2つの医療保険に加入していました。

そして2つとも、今回の乳がんの入院・手術に対して保険金の支払いがありました。

1つ目は20代の頃から入っていた保険で、死亡保証が大きめ、保険料も今の保険と比較すると割高。見直しを考えていた保険でしたが、入院1日につきの保証と、手術についての保証が受けられました。

乳がんの手術給付金は入院給付金の40倍です。

もう1つは結婚して7年ほど前から加入した保険で、保険料も1つ目と比較しても半額以下と、かなり安い保険ですが、なんと今回の給付金は1つ目と同じ!

さらに支払い免除特約をつけていたので、今後は保険料を支払うことなく、今後も保証が続きます。

悔やまれるのは1つ目の保険には支払い免除特約をつけていなかった事ですね。

1度癌になると、今後は新たな保険に加入するのは難しくなります。

保険の見直しもできない状態ですね。

自分に合った保険に早目に加入を。

今回、嫁さんが乳がんになって、非常に助けられた保険。入っていて良かった!と思うとともに、本当にもう少し早く見直していれば…という思いもあります。

癌を経験して感じた、女性にとって必要な保険とはどんな保険なのか?

日本人の2人に1人が癌になる時代ですので、癌に備えるもの。

これは手術や入院の保証で賄える場合もありますし、女性特約をつけることで、乳がんや子宮の病気にも対応できると思います。

短期間の入院や先進医療の保証もあると更に安心です。例えば一泊入院でも5日分を保証してくれる保険もあります。

死亡保証は子供が小さければ大きくかけた方が良いでしょう。

通う日数が多くなる放射線治療のために、通院の保証も付いていると良いですね。

そして今回の2つ目の保険で1番お得?に感じた支払い免除特約。

こういった条件から、癌になって保険に入れなくなってしまう前に、

・月々の保険料も安い

・負担も少ない

若いうちから加入しておいた方が良いでしょう。

もちろんその人の状況や希望によって最適な保険は異なりますので、ぜひファイナンシャルプランナーや保険の相談窓口などで相談を受けましょう。

もしもに備える保険。

ですが、日本人の2人に1人が癌になる時代です。

万が一に備えるのではなく、もっと現実的に、あなたにとって必要になると考え、できるだけ早くに選ぶべきだと思います。

費用が心配な方に。乳がんの手術や入院の時は高額療養費制度を利用しましょう。

乳がんという診断を受けた時、当然、体の事が心配になるでしょう。

同時に家族は?仕事は?様々な不安が一気に襲ってきます。

2歳という小さな子供がいるわが家の場合、嫁さんが真っ先に心配になったのは子供の事でした。

それと同時にお金の事も心配になりますね。

下世話な話しにも聞こえますが、

保険には入っていたかな?

という心配も。

ですが、これから癌という病気と闘っていくためには、お金の事も非常に重要です。

中にはお金の事が心配で、病院に行けなかったり、がん検診を受けない人もいらっしゃいます。

これでは元も子もないのですが、現実的には意外とあり得る話しなんですよね。

高額療養費制度とは?

高額療養費制度は、加入している健康保険、例えば国民健康保険において、条件を満たせば、支払いが高額になった医療費を支払わなくて良かったり(限度額認定)、後から返ってくる制度です。

入院や手術の時などは、1度で高額な支払いになると思いますので、後ほど記述する限度額認定制度も利用しましょう。

所得や年齢によって支払う医療費の上限額は異なりますが、住民税非課税世帯などの低所得世帯では、35,400円が上限となり、一般的な収入のある、年収約370〜770万円の世帯では、約87,000円が上限額。

それ以上に支払った金額が後ほど支給されます。

高額療養費の申請手続きと支給。

さて、上限額を超えて支払った医療費を支給してもらうには申請が必要になります。

練馬区の場合は、実際の支払いからおよそ3ヶ月に区役所から申請用紙が送られてきますので、記入して郵送などで提出すれば大丈夫。

ご自身が加入している健康保険によっては自動で振り込んでくれる場合もありますが、医療保険によって異なりますので、問い合わせて確認しておきましょう。

支払うお金が無い場合は限度額認定を。

基本的にはこの高額療養費制度は、一度窓口で支払い、申請する事で数ヶ月後に支給されます。

初期の乳がんで1週間ほどの入院でも、3割負担で10〜20万円ほどの治療費が必要になるでしょう。

この時の支払いを限度額まででストップしてくれる制度があります。

その制度を使うために必要なのが、限度額認定証です。

限度額認定証の発行には、申請から1週間程度かかりますので、ご加入の健保組合や区役所などの自治体に早めに申請しておくと良いでしょう。

嫁さんの場合も、乳がんの診断を受けたらすぐに区役所に申請に行きました。

入院と手術は1ヶ月以上先でしたが、MRIやPET-CTなどのお金がかかる検査、それに初診料など、診察の初月にはいろいろあります。

限度額認定証を持っておくと、初月から支払いが限度額までて収まり、助かりました。

早めに申請しておくと良いですよ。

乳がんにならないぞ!乳癌の予防に効果があると言われる食べ物。

乳がんになる原因はハッキリとしていませんが、食事は乳がんの要因の一つと言われていますね。

普段からの食生活を見直す事で、その他の様々な癌の発症リスクは減少できると考えられています。

特に乳がんの場合、女性ホルモンのエストロゲンが大きく関わっているので、ホルモンのバランスを整えておく事で、乳がんになりにくい体を作る事ができるかもしれません。

エストロゲンを抑制して乳がんを予防する食材。

エストロゲンを抑制し、女性ホルモンのバランスを整える食材の代表が大豆です。

日本人には馴染みの深い食材ですし、とても手に入りやすいですね。

納豆や豆腐、そして味噌汁を日頃の食事に取り入れると乳がんの予防に効果があるようです。

ただし!

すでに乳がんの人、ホルモン治療を受けている人で、エストロゲンが少ない人が大豆を食べ過ぎると逆効果になりますので、あくまで予防のためと考えておいてください。

乳がんの嫁さんはホルモン療法も行なっているので、現在は大豆食品は控えています。

それと代わって意識的に食べているのがめかぶもずく。

免疫力を高め抗がん作用もあるフコイダン!

もずくめかぶに含まれている成分の中でも、特に癌に効果的な成分がフコイダン。

フコイダンは海藻のネバネバの成分です。

ネバネバした食べ物が体に良い。

という事ぐらいは聞いた事があると思いますが、ネバネバ成分のフコイダンを多く含んでいる代表的な食べ物が、もずくとめかぶです。

食べ物ですので、当然ながら副作用などはありませんので、抗ガン剤に代わる代替医療としても研究がされているほどの抗ガン作用があるとも。

癌の予防にはもちろん、癌の進行を防ぐ効果にも大きな期待ができますね。

更には免疫活動を活発化させて免疫力アップにも一役かってくれるので、癌の心配がある方にとって素晴らしい食材なんです。

乳がんの場合、発見できない微小転移が体に広がっている可能性もあります。

微小転移しているかもしれない小さながんを、めかぶやもずくを食べて、発症させないように継続的に食べています。

癌に良くない食べ物…

反対に控えている食べ物としては、既に乳がんを発症しているので大豆食品。

それから動物性脂肪も控えめに。

お肉の他にもヨーグルトは動物性脂肪を多く含みます。

ヨーグルトをたくさん食べるヨーロッパでは、乳がんの発症率が日本よりも高いという統計もあります。

これらの食材は、大豆食品にしても動物性脂肪にしても、全く食べてはいけない訳ではありません。

癌に限った話ではありませんが、他にも塩分の摂り過ぎに注意したり、野菜を多く食べるなどの、バランスの良い食事も大切ですね。

活性酸素の働きを抑える。

老化の原因とも言われる活性酸素、これも癌の原因の1つと考えられています。

なので活性酸素の働きを抑える抗酸化作用がある食事もがんを予防します。

まずはビタミンC、ポリフェノールを含んだ食品、それにリコピン、そしてフコイダンです。

これらを含む食べ物には、抗酸化作用があります。

緑黄色野菜や、ポリフェノールを含む食べ物のバナナ、トマトでリコピン、それからめかぶやもずくを意識的に食事に取り入れましょう。

それからストレスも活性酸素を増やします。

体に良い食事を気にするあまり、ストレスになってしまっては逆効果です。

ですが、乳がんにならない体作りに役立つ食材を知っておくことで、少しずつ意識する事ができるでしょう。

毎日を楽しく、笑顔で過ごすことも免疫力アップに繋がりますよ。

自分でしこりが見つかる乳がんの大きさは?

あれ?乳房にしこり?

とても不安になる瞬間です。

乳がんの早期発見に大切だと言われているセルフチェック。

そんなセルフチェックでしこりが見つかった時、しこりの大きさはどのくらいなのでしょうか?

進行が遅い乳がんの大きさ。

乳がんは発生してから見つかる大きさになるまで、非常に時間のかかる病気です。

あまり知っている人は居ませんが、実は私達の体では、毎日たくさんのがん細胞が生まれています。

その中から免疫力によって退治されなかった細胞ががんの始まり。

そこからしこりとして見つけられる、1センチほどの大きさになるまで、一般的に7〜8年が経過している。と言われています。

早い人でも注意深く触って見つけられる大きさは5ミリほど。

そしてステージ1と判断される乳がんの大きさは2センチ以下です。

このぐらいの大きさになると、自分でもしこりを見つける事ができるでしょう。

乳がんの早期発見は可能?

乳がんの発見の80〜90%は乳房のしこりです。

しこりが見つかったからといって、全てが乳がんではありません。

あれ?しこり?乳がんと間違えやすい病気。

定期的にがん検診を受けていれば、しこりとして見つからない大きさの乳がんの石灰化をマンモグラフィーで見つけられたり、エコー(超音波)によって映し出される事もあります。

ですが全てが見つかる訳ではないことや、がん検診の受診率の低さから、1センチ以下の小さな乳がんの発見率は低くなっています。

乳腺科などの病院での乳がん検診では、目視により異常が無いか?脇の下のリンパに張りが無いか?なども含め、総合的に診てくれますので、早期発見を目指すのであれば、乳腺科などの専門医による検診を受けることで確率は上がるでしょう。

早期発見の重要性。

乳がんは、幸いな事に大きくなるのが非常にゆっくりな癌ですが、微小転移も多いという側面ももっています。

見つからない小さな癌が他の部分にも広がっている可能性があり、早期発見して手術で癌を切除したとしても、放射線治療やホルモン療法、抗がん剤治療が大切になってきます。

これらの微小転移したがん細胞を根絶するためにも、多くの転移を予防するためにも、早期発見と出来るだけ速い段階での治療の開始が重要でしょう。

乳がんは早期発見で治る病気になっています。

ステージ1で治療を始めれば10年生存率も90%を超えています。

がんにならないような生活を心がけ、がんにならない事が1番ですが、日本人の2人に1人ががんになる時代です。

自分もがんになるかもしれない事を考え、備えておいたり、もしもがんになった時には早期発見を目指しておくべきでしょう。