家族は第2の患者?乳がん手術の入院5日目、それから6日目の退院のお迎え。

入院中の子供やおばあちゃんの奮闘ぶりを書いていますが、ところで当の本人である入院中の母親の入院生活は?

出産してから子供とこんなにも離れているのも初めてのこと。

のんびりできているかな?

と思っていましたが、そうもいかないようです。

部屋は4人部屋の相部屋で、がんの患者さんばかりです。

痛みで夜中に1時間ごとに看護師さんを呼ぶ人が居たり、朝は5時から検温!

不定期にある検査などなど、入院生活というのは落ち着かないようですね。

入院すると、病院っていうのは朝も夜もあまり関係無い24時間営業みたいな場所みたいです。

入院5日目。

手術後の状態から退院は6日目の明日できそうです。

退院の迎えに行くのに子供を連れて行くのか?自宅に帰るかお世話になった嫁さんの実家に顔を見せに行くのか?

僕が間に入って決めます。

結局、レンタカーを借りて子供とおばあちゃんと一緒に迎えに行き、実家に帰って一泊。

という事に。

子供はこの日も、ごはんもちゃんと食べるしお風呂にも入るし、歯磨きも嫌がらずに良い子に過ごし、明日、母親に会えることを楽しみにしています。

楽しみ過ぎるのか、気持ちも高ぶる様子で布団に入ってもゴソゴソと、なかなか寝れない夜でした。

入院6日目、退院の日。

そんな訳でお昼頃に退院する嫁さんを迎えに行くために朝から準備です。

2歳の子供のお出かけというのは、大抵は予定通りに行かずにバタバタしたり、思うようにならずにこっちもイライラしたりするのですが、この日はちゃんと言う事を聞いて着替えたり、出かける準備をしたり。

待っててと言えばちゃんと待ち、予定通りに出発!

おばあちゃんにも付き合ってもらって、お昼頃に病院に到着しました。

母親との3日ぶりの再会に、またまた少し照れくさそうにしながら、なんとも言えない笑顔で母親にずっとくっついていました。

たかが3日ですが、3日会えないのは子供にとって大きなことだったと思います。

それも病気で入院というと不安も大きかったでしょう。

帰りの車では爆睡!いろいろな事を考えたであろう母親の入院も無事に終了です。

家族の支えと入院生活。

たった6日間の入院、がんとは言え、初期でステージ1、温存手術ですし、他の苦しんでいる方々には申し訳ないぐらい良い状況の乳がんの入院と手術でしたが、2歳の子供はとても頑張り、全面的に協力してくれた実家の家族に感謝です。

正直僕も、自宅から病院、実家、仕事とクタクタになりましたが、そんな家族にとても助けられました。

つくづく子育ては協力してくれる人が居ないと成り立たないことを実感。

そして母親の存在の大きさ。

がんという病気を告知された時には最悪の状況も考えました。

無事に手術を終えて帰ってきてくれて、まだまだ治療は続きますが、ありきたりですがとてもありがたい、ごく普通の日常が帰ってきました。

母親が入院中で家に居ない1週間〜その2

2歳の子供にとって、母親が1週間も家に居ないということは大変ツラい状況でしょう。

家族は第2の患者とも言われます。

ですが子供なりに現実に起きている事を理解して、子供なりに頑張って対応してくれていました。

そんな子供の様子とパパである僕、そしておばあちゃん達の奮闘記の2回目です。

入院2日目、手術の説明の帰り道。

手術の前日の執刀医による手術の説明には、子供も連れて行きました。

おばあちゃんにも来てもらいました。

行きすがら、

・お母さんの病気は死んじゃう人も居る病気だから、長く入院してちゃんと治さないとダメな事を説明したこと。

・執刀医の説明の様子を、僕達の後ろに座って見ていたこと。

・病院のベッドと病院にいる母親。

これらの状況から、たくさんの事を自分なりに考えて自分なりに理解をしたようで、母親と短い再会から離れる時には

「お母さん頑張ってね!バイバーイ!」

と、元気に別れました。

が、

ほんの5分ほどで

「お母さんに会いたくなっちゃった…」

とベソをかきはじめました。

普段は5分で寂しくなったりする事はないんですが、しばらく家に帰ってこない事がわかっているからでしょう。

それから電車の中では何故か

「公園に行きたい!」

と、ワンワンと泣きました。何か別の欲求を表に出すことで気を紛らわせたいのがわかりますが、

「もう夜だから行けないよ。」

と抱っこでなだめていると、よほど疲れたのかいつもより1時間以上早く寝て、そのまま朝までグッスリでした。

手術当日の入院3日目。

入院3日目は乳がんの手術の日です。付き添いの僕は朝は8時までに病院に行くので、子供が寝てるうちに出発。

起きた時に父親も居ないことで一悶着あるかと思ってましたが、

「お父さんは?」

と、一言だけで、お母さんの病院に行ってることに納得したようです。

手術も早く終わり、夕方には病院を出て帰ると、いつもはなかなか入らないで手こずるお風呂も済ませ、ごはんを食べているところで、ニコニコと出迎えてくれました。

僕は手術の無事を嫁さんの家族に改めて報告。

これも僕の大切な使命です。特に嫁さんのお父さんは、自らもがんを患った経験もあるので安心したようでした。

夜も絵本を7冊も読まされましたが、普段とあまり変わらない時間に就寝しました。

父も居ない入院4日目。

この日は僕は仕事なので、またおばあちゃんに1日預けます。

夜も居ません。

お見舞いに行く予定もありません。

いよいよ子供にとって本格的にツラい日になってくるでしょう。少し早起きしてひと遊びしてから仕事に行く時には、見送りもせずにプイっと奥の部屋に引っ込んでいきました…

ですがおばあちゃんの話しによると、その後は酷く我がままを言う訳でもなく、かと言ってすごく我慢している様子でもなく、普段自宅で過ごすよりも良い子に、子供らしくしていたそうです。

もう70を過ぎているおばあちゃんですが、公園や買い物にも連れていったり、体もしんどいでしょうがしっかりと面倒を見てくれ、子供もそれに応えるようにしていたみたいですね。

入院中で母親が居ない1週間。

さて、乳がんの体験談とはちょっと異なりますが、2歳の娘について。

2歳の子供にとっては、まだまだ母親が居ないとダメです。

これまでも仕事の都合上で母親が居ない日はありましたが、今回はおよそ1週間という期間、母親が家にいません。

その間の父親である僕と、とても協力してくれた母親の実家の家族、そしてよく我慢して頑張った子供の奮闘ぶりも書いておこうと思います。

家族は第2の患者、そんな家族の様子です。

入院初日の朝。

お母さんは子供より早く家を出ます。

幸いにも娘はちょうど1年前に入院を経験しており、その時の写真を見せたりしながら、場合によっては2週間の入院で家に居ないことはよくよく説明してあり、子供なりに理解している様子でした。

しかしながら、やっぱり寂しい気持ちやお母さんが居ないのはイヤだと思う気持ちがあるのでしょう。

仕事の時は玄関まで行って

「いってらっしゃい〜」

と見送りをするのですが、この日は朝ごはんを食べるテーブルに座ったまま、

「バイバーイ」

と見送りました。

入院初日の夜。

そして夜はというと、おそらく自分の気持ちを紛らわすタメか、ワガママのオンパレード!

子供なりに心のバランスを取っていたのだと思います。

「お菓子食べたい!」「もっと遊びたい!」「まだ寝ない!」「絵本読んで!」

などなど、考えつくありとあらゆる要求を。

正直参りました…

流石にイライラも出ちゃいましたけど、寝るのもなかなか寝れずにかわいそうでした。

入院2日目。

この日は夕方から手術の説明があるので、保育園に3時半頃に子供のお迎えに行き、病院でおばあちゃんと待ち合わせです。

帰りも遅くなりそうなので、お風呂に入れて病院に行きたいのですが、やっぱり遊び始めちゃうし、

「お見舞いに行けないよ!」

と言うとシュン…とするし、子供心と言うか乙女心が揺らいでいる様子がわかります。

病院に行く時間は決まっているのでテンヤワンヤお風呂も入れて病院に向かいましたが、無事に時間前に到着。

出迎えた母親に嬉しいやら照れ臭いやら、とても嬉しそうにギュっとしていました。

やっぱりお母さんが1番だよね。

手術の説明。

執刀医からの説明の間、僕達の後ろにおばあちゃんと座り、お菓子を食べて、話す時も小声で話し、おとなしく座っていてくれました。

お母さんが居ない間はお菓子もいつもより与えて、ちょっと甘やかす事になるでしょうね。

でも良い子に座っていられて偉かったと思いますよ。

そしてちょっと大変な病気であることを、少し理解した様子でした。

乳がんの闘病日記をブログにすること。

嫁さんが乳がんという診断を受けました。

世の中には闘病日記のブログはたくさんありますよね。

僕も記録として、このブログを書いて、闘病日記ブログを書いている人の仲間入り!ということです。

ですが、ブログにする理由は、単に記録ということだけではありません。

ブログにする理由。

病を持っている人、そしてその家族は様々な思いを抱えています。

一言で闘病日記と言っても、花粉症などのアレルギーの治療に苦労しているものから、がんのように命に関わる病気。

一生治らない病気や難病、子供の病気についてなど、関心の無い人には関係ないものでしょう。

しかしながら、同じ病を抱えている人にとって、闘病日記や体験談は非常に役に立つ情報があったりもします。

そんな風に人の役に立ちたい!

という気持ちもあるでしょう。

それから同じ病気の人と共感したかったり、誰にも言えない病気について、誰かに話したい!

そういう気持ちから、ブログを書くのかもしれません。

僕は?

と言うと、う〜ん、正直わかりません。

どれも当てはまる気もするし、どれも違うような…

この乳がんという病気について知って欲しい!がん検診の大切さを覚えておいて欲しい!

そんな気持ちもあるような気もしますが、今現在はとても複雑な気持ちです。

家族が乳がんになった。

そこに含まれるそんな気持ちを全部ひっくるめて、記録として残していこうかな?と思います。