2歳の子供にとって、母親が1週間も家に居ないということは大変ツラい状況でしょう。
家族は第2の患者とも言われます。
ですが子供なりに現実に起きている事を理解して、子供なりに頑張って対応してくれていました。
そんな子供の様子とパパである僕、そしておばあちゃん達の奮闘記の2回目です。
入院2日目、手術の説明の帰り道。
手術の前日の執刀医による手術の説明には、子供も連れて行きました。
おばあちゃんにも来てもらいました。
行きすがら、
・お母さんの病気は死んじゃう人も居る病気だから、長く入院してちゃんと治さないとダメな事を説明したこと。
・執刀医の説明の様子を、僕達の後ろに座って見ていたこと。
・病院のベッドと病院にいる母親。
これらの状況から、たくさんの事を自分なりに考えて自分なりに理解をしたようで、母親と短い再会から離れる時には
「お母さん頑張ってね!バイバーイ!」
と、元気に別れました。
が、
ほんの5分ほどで
「お母さんに会いたくなっちゃった…」
とベソをかきはじめました。
普段は5分で寂しくなったりする事はないんですが、しばらく家に帰ってこない事がわかっているからでしょう。
それから電車の中では何故か
「公園に行きたい!」
と、ワンワンと泣きました。何か別の欲求を表に出すことで気を紛らわせたいのがわかりますが、
「もう夜だから行けないよ。」
と抱っこでなだめていると、よほど疲れたのかいつもより1時間以上早く寝て、そのまま朝までグッスリでした。
手術当日の入院3日目。
入院3日目は乳がんの手術の日です。付き添いの僕は朝は8時までに病院に行くので、子供が寝てるうちに出発。
起きた時に父親も居ないことで一悶着あるかと思ってましたが、
「お父さんは?」
と、一言だけで、お母さんの病院に行ってることに納得したようです。
手術も早く終わり、夕方には病院を出て帰ると、いつもはなかなか入らないで手こずるお風呂も済ませ、ごはんを食べているところで、ニコニコと出迎えてくれました。
僕は手術の無事を嫁さんの家族に改めて報告。
これも僕の大切な使命です。特に嫁さんのお父さんは、自らもがんを患った経験もあるので安心したようでした。
夜も絵本を7冊も読まされましたが、普段とあまり変わらない時間に就寝しました。
父も居ない入院4日目。
この日は僕は仕事なので、またおばあちゃんに1日預けます。
夜も居ません。
お見舞いに行く予定もありません。
いよいよ子供にとって本格的にツラい日になってくるでしょう。少し早起きしてひと遊びしてから仕事に行く時には、見送りもせずにプイっと奥の部屋に引っ込んでいきました…
ですがおばあちゃんの話しによると、その後は酷く我がままを言う訳でもなく、かと言ってすごく我慢している様子でもなく、普段自宅で過ごすよりも良い子に、子供らしくしていたそうです。
もう70を過ぎているおばあちゃんですが、公園や買い物にも連れていったり、体もしんどいでしょうがしっかりと面倒を見てくれ、子供もそれに応えるようにしていたみたいですね。