期間を短縮した放射線治療が始まりました。その費用と保険など。

嫁さんが乳癌になりました。

初期でステージ1、ホルモン剤の効果もあり、リンパ節への転移も無し。

無事に温存手術も終わり、傷口の状態も良くなったので、今度は放射線治療が始まりました。

例え初期であっても、癌という病気とは長い闘いになりますね。

長く闘うためにはお金も大事です。

放射線治療に保険は出るのか?費用はいくらぐらいか?

直前まで知らなかった放射線治療のお金の話です。

期間を短縮した放射線治療。

嫁さんの通う病院では、1回で受ける放射線の量を増やして日数を減らす放射線治療も受けられます。

ただし、受けられる人には前回書いたような条件があります。

期間や放射線の量、副作用は?乳癌の温存手術後の放射線治療。

短縮とは言え、これから3週間、土日を省く毎日、16日の通院が始まりました。

放射線治療は放射線の総線量が基準を超えると、手術と同等の保険がでます。

その基準は50グレイ。

実は5週間の放射線治療で受ける放射線の量に設定されている場合が多いんですね。

幸いな事に嫁さんの加入していた保険は、最新の癌治療にも対応できるように、乳癌の放射線治療についてだけは、基準が40グレイに引き下げられていました。

保険会社は多様化する治療に対して、本当に早く対応して頑張っていると思います。

この辺りは放射線治療の前によく確認しておいた方が良いでしょう。

放射線治療にかかる費用。

保険が出るのは助かりましたが、放射線治療の費用もなかなかのものです。

初回はCTを撮って放射線を当てる場所を正確に決めたり、その他の検査もあり、およそ2万円。

その後は毎日6,000円です。

もう一度、毎日6,000円です。

嫁さんの場合は16日なので、初回の2万円を考慮すると、10万円を超えますね。

ここで家計を助けてくれるのが、限度額認定証です。

高額療養費制度を利用して、限度額で支払いをストップする事ができます。

高額療養費制度は1ヶ月にかかった医療費に対して適用されるので、放射線治療はできれば月をまたがずに受けた方が良いですね。

まとめ。

初期であっても癌という病気の治療には長い時間がかかります。

最低でも5年の間は、定期的な通院がありますし、ホルモン剤も飲み続けなければなりません。

時間とともにかかるのがお金。

癌に対する備えはできていますか?

現在の医療保険の選び方で大切なのは、短期の入院と長期の通院に対しての保証があるのか?

それから突発的に大きな出費となる女性特有の病気と、癌に対する備えが1番重要だと感じています。

そのような保険に加入していれば問題ありませんが、残念ながら嫁さんの加入していた保険は通院に対しての保証がありませんでした。

そして癌患者となった今からは、新たな保険には入れません。

幸いにも短縮期間の放射線治療にも手術と同等の保証が受けられますが、そういった点を確認しておいて下さい。

乳癌で保険金が支払われました!入ってて良かった医療保険の選び方。

それと高額療養費制度と限度額認定証についても知っておいた方が良いでしょう。

費用の面で癌治療に大切な治療も受けられなってしまうのはとても怖いですね。

費用が心配な方に。乳がんの手術や入院の時は高額療養費制度を利用しましょう。

期間や放射線の量、副作用は?乳癌の温存手術後の放射線治療。

乳癌検診での要再検査→要精密検査→乳癌と診断されてから始めたこのブログも、4ヶ月になりました。

あまり更新も頻繁ではありませんが、そのぐらい普通の日常生活を過ごしています。

が、少し日常生活に影響を及ぼしそうな治療の放射線治療が始まります。

抗ガン剤と比べても格段に少ない副作用ですが、全く無い訳ではありませんし、調べてみると、それなりに副作用があります。

放射線治療と期間と放射線量(グレイ)

放射線治療の期間は5週間毎日(土日祝日を省く)。

日数にして25日です。

一度に2.0グレイの放射線を、25日かけ、受ける放射線の量は50グレイ。

福島原発事故でお馴染みになったシーベルトという単位だとどのくらいなのでしょう?

複雑な計算でよくわかりませんが、がん細胞を死滅させ、正常細胞が回復する事ができる放射線量と期間だそうです。

嫁さんの通う病院では、一回の線量を2.67グレイで3週間、19日に短縮する方法も取られています。

総線量も40グレイに減らせる方法で、しこりが小さく、リンパ節転移無し、ホルモン療法を受けている場合に選択できます。

効果や副作用は変わらないそうです。

放射線治療の副作用。

軽度と言われる放射線治療の副作用ですが、それなりにあります。

放射線治療の副作用は照射した体の場所によって異なります。

乳癌の場合には癌があった側の乳房に当てる事になるので、この部分に副作用のリスクがあります。

左乳房の乳癌なので、副作用が出る体の場所は

乳房の皮膚、肺、そして心臓ですね。

皮膚は日焼けのように赤くなったり、かゆみを伴いカサカサしたり、固くなってしまったり。肺は放射線の影響で、レントゲンを撮っても黒くしか写らなくなります。そして心筋梗塞などの心臓疾患のリスクが僅かですが高まると。

主に副作用があるのは皮膚です。

放射線を当てる部分に印を付けられますので、この印が消えないよう、油分の無い保湿剤で毎日ケアする必要があります。

皮膚がヒリヒリする場合、冷やすのは構いませんが、湿布や絆創膏はNG。

気になる時は早目に軟膏などを処方してもらって対処します。

それから倦怠感…

倦怠感がひどいとなると、1番大きい副作用かもしれませんね。

頭に放射線を当てる訳ではないので、髪の毛が抜ける事はありません。

放射線治療は必要なのか?

さて、放射線治療を受ける嫁さんにとって最も大きな問題です。

放射線治療なしではダメなのか?

ダメという事はありませんが、議論するまでも無く放射線治療を行った方が、その後のリスクが低いんです。

患者さんが希望して医師が認めれば放射線治療無しという選択肢が無い訳ではありません。

特に気になるのが晩期障害とか晩期副作用とも呼ばれる、放射線治療から数年後に表れる副作用。

5年生存率とか10年生存率とか、そのぐらいの年数を基準にしている癌の治療法です。

ではその先は?別の癌のリスクが高まるのでは?

放射線を浴びるというのはそんな不安が付き物ですね。

本能的に、生理的に拒絶します。

最も大きな問題というのは、気持ちの上で自らの意思で放射線を体に浴びるという選択は、例え安全な線量とわかっていても非常に辛い選択なのです。

患者本人にとっても、家族にとっても。

改めて、癌という病気の怖さ、重大さを感じさせられました。

お風呂はいつから?そして仕事復帰は?乳癌の手術後の生活。

手術は後が大変です。

まずは手術が無事に終わる事が1番ですが、その後、生活や仕事を元通りに戻すまでの期間は、なかなか思うようにいかない事もあったりして、精神的にもツラい時もあります。

この期間を手術の傷口がしっかりと癒えるようにする事が、その後の生活の質の向上にも繋がりますので、焦らずに過ごした方が良いと思います。

乳癌の手術後の入浴はいつから?

入浴できるようになるまでの期間がどのぐらいかかるかは、人それぞれです。

傷口がふさがり、きれいに治っている事が大切で、嫁さんの場合1ヶ月ほどかかります。

シャワーについてはもっと早いですね。

流水のように常に流れていれば、雑菌が傷口から入る事も無いです。

手術の翌日には、下半身はシャワーを浴びてもよくなり、3日目には防水テープを貼った状態で全身にシャワーが浴びられます。

そうなると頭を洗うことも可能ですが、傷口が痛む場合は、腕を頭まで上げるのがしんどいかもしれません。

お風呂に入れない事や、日常生活で不便な事があるのは意外とストレスが大きいようですね。

手術後の仕事復帰はいつから?

仕事に関しても同様に、休んでいる事がストレスになり、早く仕事復帰したい!と思う人も多いですよね。

デスクワークのような仕事であれば、退院の翌日からでも問題無いでしょう。

体を動かす仕事であれば、復帰まで1ヶ月程度は見ておいた方が良いかもしれません。

ただし、傷口が痛む事も多いので、あくまでも無理のないようにスケジュールを立てた方が良いと思います。

乳癌という大きな病気を患った訳で、初期で見つかって簡単な手術で済んだからと言って、甘く考えてはいけません。

ゆっくりと休養しながら、その後の生活に支障の無いように心がけましょう。

傷口をきれいに治す事が、入浴や仕事復帰への近道になりますよ。

“適度な”リハビリで後遺症を減らしましょう!乳癌の手術後の運動。

乳癌の手術の後には、副作用とか合併症があります。

副作用とか合併症と言うと少し大げさに聞こえるかもしれませんが、主に脇の下の腋窩リンパ節郭清や、センチネルリンパ生検の手術による影響で、傷がつっぱって腕が上がりにくくなったりする事。

それからリンパの流れが悪くなり、腕のしびれやむくみが出る場合もありますね。

別の大きな病気を併発してしまうというような事はあまり無いようですが、適度に腕を動かす運動をしてリハビリする必要があります。

乳癌の手術後の運動。

嫁さんの乳癌の手術は腋窩リンパ節郭清は行わず、センチネルリンパ生検のみで済みました。

この場合、手術後は翌日ぐらいから少しずつ腕を動かすこともできます。

動かさないで安静にしていると、腕が上がりにくくなってしまうので、出来るだけ動かしてリハビリするように言われていました。

が、乳癌の手術としては簡単だったとはいえ、体にメスを入れている訳で、無理は禁物。

あまり早くから動かしすぎると、リンパを切った部分に体液が貯まりやすくなってしまいます。

(案の定、嫁さんは動かしすぎて体液が貯まり、痛みに悩まされることになりました…)

一般的には、腕が上がりにくくなるリスクと、体液が貯まるリスク。どちらのリスクを取るのか?というと、腕が上がりにくくなるリスクを優先して、積極的に動かした方が良いそうです。

激しい運動はいつから?

乳癌になった人の中には、スポーツをしていたり、時に激しい運動を伴うことが趣味や仕事の人もいらっしゃいますね。

そうでなくても運動したい!と思う人も多いと思います。

手術したお医者さんには、手術後は数日で普通に動いて良いと言われて、かなり気楽でいましたが、やっぱり外科の先生の言う事ですね。

実際はそうはいきませんでした。

脇の下の切った部分に体液が溜まった事もありますが、温存手術、センチネルリンパ生検だった嫁さんでも、傷口が落ち着くまで1ヶ月は普通の運動ができるまでにかかります。

動きたい!という気持ちが強い人には辛いのですが、軽い運動をして傷口がつっぱるのを防ぐリハビリをしつつ、ちゃんと休ませた方が良さそうです。

筋力の低下も気になりますが、徐々に戻していけば良いですよね。

可動範囲の維持を主な目的として、腕の上げ下げや、肩を回す運動を中心に、3ヶ月程度の期間を考えておきましょう。

手術は後が大変です。

無事に終わって安心ですが、リンパの流れも良くなるように、腕のマッサージ(指先から肩の方へ流すように)もしながら、気長にリハビリを継続しましょう。

期間が長〜い乳癌のホルモン治療。効果や副作用について。

嫁さんの乳癌の手術から3週間が経ちました。

ホルモン剤を飲むホルモン治療は手術の前から始めています。

なのでホルモン治療を始めてから、約2ヶ月という期間が経過しました。

ホルモン剤を飲み始めた最初のうちは、少し気になる副作用のような症状がありましたが、現在は落ち着いています。

乳癌の治療におけるホルモン治療の方法や、飲んでいる薬の名前、効果や副作用をお伝えしようと思います。

癌のタイプとホルモン治療。

手術前の癌の組織を調べたところでわかった事の1つに、ホルモン治療が有効なタイプの癌という事がありました。

エストロゲンの受容体(ER)が陽性。

つまり、女性ホルモンのエストロゲンを餌として増殖するタイプの癌だという事です。

ここに、飲み薬でニセのエストロゲンを体内に入れる事で、癌細胞の増殖を抑え、場合によっては小さくなったり消えてしまうこともあるそうです。

その効果を期待しての、手術前からの薬の服用、いわゆる術前薬物療法を開始しました。

この治療法は手術後も続け、服用する期間は5年間です。

ホルモン治療の効果と副作用。

術前薬物療法をする事で、場合によっては癌細胞が小さくなったり消えてしまう効果がある時もあるそうですが、そういった効果はありませんでした。

実際に体感できるような効果もありません。

そりゃそうですね、元々、癌によって体調に変化があった訳でもありませんし、全く自覚症状も無かったんですから。

反対に副作用はというと、毎日の様に続く頭痛と子宮の違和感がありました。

服用前のお医者さんの説明でも、女性ホルモンのバランスに影響が出るので、少ないのですが、更年期障害のような症状があるかもしれないと言われていました。

更年期障害といえば、体のほてりや気分の浮き沈み、うつのような状態などが考えられます。

そして大き目の子宮筋腫のある嫁さんには、そちらへの影響も懸念されます。

ですが案外、外科のお医者さんというのはその辺りに興味が無いんですね。

大きな病院であればあるほど、手術が済めば、その後も外科的な経過以外は気にしない傾向があるように感じました。

もちろん手術の腕は確かですし、症例も多くて信頼できると思いますが、ホルモン剤については薬局の薬剤師さんの方が詳しく教えてくれました。

実際、頭痛や子宮の違和感などをうったえても

「その内治りますよ。」

てな具合。その点では町医者の方が親身になって話しを聞いてくれそうですね。

ましてや大学病院の先生ともなると、研究対象になるような症状が出る方が気持ちが入るのかもしれません。

飲んでいるホルモン剤の名前。

手術前から始めた術前薬物療法で飲んでいるホルモン剤の名前は

ノルバデックス錠20mg

ノルバデックス錠はエストロゲンの働きを抑える抗エストロゲン薬で、薬の説明を見ると、副作用として頭痛は記載されていませんが、生理不順や出血などの記載があります。

ですのでそこからくる頭痛という事も考えられるでしょう。

確かに子宮の方も時間とともにだいぶ治りましたが、この2ヶ月は生理がだいぶ早くなっていました。子宮筋腫のある嫁さんについては、引き続き注意が必要な状況です。

婦人科の病院にも合わせて定期的に行って欲しいと思います。